節分で豆をまくのは皆さんご存知ですね?
保育園や幼稚園では季節の行事として定着していますが、豆まきをする家庭もだんだん少なくなっているようです。
そこで、この記事では、
- 節分で豆をまくようになった由来
- 豆をまくのに使う豆の種類
- 豆をまく時間
について紹介します。
知っているようで知らないことが多い節分の行事ですが、節分で豆まきをやってみたい方や、子どもたちに豆まきを経験させたいという方は、参考にしてくださいね。
はじめに、節分について簡単に紹介します。
節分って?
節句は中国由来の季節の文化で上巳(じょうし 3月3日の桃の節句)の節句、端午の節句、七夕の節句、重陽の節句の五節句をしめしますが、すべて奇数月の奇数日に行われます。
- 上巳の節句・・・3月3日 桃の節句
- 端午の節句・・・5月5日 こどもの日
- 七夕の節句・・・7月7日
- 重陽の節句・・・9月9日 菊の節句
節分は「季節を分ける」と言う意味で、四季の始まる前のことです。
そのため立春、立夏、立秋、立冬の前に節分があります。
節分は、春の節目である立春(毎年2月4日頃)の前日のことです。
そのために節分がすぎると春が来るといわれていて、春の訪れを心待ちにしていました。
しかし、季節の変わり目には邪気が生じると言われていますので、豆をつかって鬼を家から追い出して一年の厄払いをするわけです。
節分で豆をまくようになった由来
まだ子供だった頃、節分といえば
♪鬼は外、福は内 パラパラパラパラ 豆をまく 鬼はこっそり逃げていく
と歌いながら豆まきをしたものです。
豆まきは、日本古来のものと思いがちですが、実は節分は中国から入ってきたのものなんですよ。
節分の由来となったものは、追儺(ついな)と言われていて、文武天皇(もんむ天皇697年~707年在位期間)の時代に中国から伝わったといわれています。
それが、宮中の儀式となり、社寺や民間でも行われるようになり、様々な風習や伝承が生まれました。
ですから、節分は、神道・仏教という特定の宗教や宗派のものではありません。
また、豆は魔滅(まめ)に通じ、無病息災を祈る意味があります。
昔、京都の鞍馬に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという話が残っており、魔の目(魔目=まめ)に豆を投げつけて魔を滅する(魔滅=まめ)に通じるということなんですよ。
豆をまきに使う豆の種類
豆まきに使う豆は炒った豆でなくてはなりません。
というのは、生の豆を使うと豆まきのあとに拾い忘れた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いからなんです。
「炒る」は「射る」にも通じ、また、鬼や大豆は陰陽五行説「木」「火」「土」「金」「水」の五行の「金」にあたり、この「金」の作用を滅するといわれる「火」で大豆を炒ることで、鬼を封じ込めるという意味があります。
そして最後は、豆を人間が食べてしまうことにより、鬼を退治した、ということになるわけです。
また、使用する豆は、大豆が一般的ですが、北海道では落花生を使うことも多いようです。
食べ残った豆は、どうするの?
そのままゴミとして出すのでしょうか?
もちろん、地方によって違いますが、撒いた後の豆は、本来は集めて白紙に包み、高い場所に安置して「かみなりよけ」にします。
そして、どんど焼きに出します。出せない場合は、塩で清めてゴミとして出します。
地域によってどんど焼きを校区で行うところもあります。
しめ縄や門松などの正月飾りや書き初めを持ち寄って青竹や藁(わら)などで組んだやぐらと一緒に焼き、その火に当たって無病息災・五穀豊穣などを祈願します。
地域の回覧板や市町村に問い合わせるなどで確認してくださいね。
豆をまく時間って?
幼稚園や保育園では、お昼に豆まきをします。
でも、豆まきの時間って決まっているのでしょうか?
きちんとした豆まきの時間を教えてあげないと、子どもたちは豆まきの時間は、お昼だと思い込んでそのまま成長するかもしれません。
鬼は夜中に来ると言われているので一般的には豆まきは夜に行います。
ただ、夜中に豆まきをすることは出来ませんので、実際には家族が揃う晩ご飯を食べる前か食べてからが現実的です。
節分にお相撲さんが豆を撒くのはなぜ?
節分になるとお寺や神社で芸能人やお相撲取りが豆まきをする姿がTVで報道されます。
自宅で豆まきをすることが少なくなった昨今、このような姿を見て節分なんだと実感することも多いですね。
お相撲取りさんが節分の豆撒きに参加するのは、相撲は神事だからです。
相撲は天下泰平・子孫繁栄・五穀豊穣を願って執り行う神事とされています。
相撲取りの「シコ」は「四股」と書きますが、元は「醜(しこ)」で凶悪な鬼を表しました。
シコを踏むとは、それらの悪鬼を踏み付け、鎮める悪魔払いのことを指しているのです。節分の豆まきに力士が招かれるのは、悪魔払いのために適しているからなんですよ。
まとめ:節分で豆をまくのはなせ?
ここまで、節分で豆撒きをする由来やどんな豆を使って豆撒きをするのか、豆撒きの時間などを紹介してきました。
豆撒きとお相撲取りさんとの関係なども、なるほどねと感心させられるものでした。
このように日本の年中行事をしらべていくうちに、知らなかったことなどもたくさんあることに気付かされます。
次の世代に日本の年中行事を正しく継承していきたいですね。
次の記事では節分と切っても切れない恵方巻きについて解説します。