7月7日は、七夕です。
大きな笹竹に願い事を書いた短冊(たんざく)を結わえ、七夕飾りを飾り付け、七夕の歌を歌うというのが幼稚園や保育園の七夕の行事でした。
園児の親は、短冊に願い事を書いて、こよりとともに保育園にもっていかなくてはいけませんでした。
ちなみに”こより”は、短冊を笹につけるための結び紐のようなものですが、紙でできています。
現在は100円ショップで販売されていますが、当時は自分たちでこよりを作って持ち寄っていました。
ひとり最低10本とノルマがあったんですよ。
このページでは、七夕飾りの由来や七夕飾りの作り方、七夕飾りの処分の方法などについてお話しします。
七夕飾りの由来
七夕飾りにも由来があります。
七夕の由来となった乞巧奠(きこうでん)にならって、最初は瓜、花、酒を並べて織女(しょくじょ)と牽牛(けんぎゅう)をまつっていましたが、その後、七本の針に魔よけの意味のある五色(青・黄・赤・黒・白)の糸を通して機織りの技術向上を祈るようになり、琴を机の上において芸の上達を願ったそうです。
乞巧奠(きこうでん)
陰暦7月7日の行事。女子が手芸・裁縫などの上達を祈ったもの。もと中国の行事で、日本でも奈良時代、宮中の節会(せちえ)としてとり入れられ、在来の棚機女(たなばたつめ)の伝説や祓(はら)えの行事と結びつき、民間にも普及して現在の七夕行事となった。乞巧祭会(きこうさいえ)。
出典元:コトバンク
七夕飾りの意味
七夕になると願いことを短冊に書いて竹に結わえていましたが、七夕飾りも沢山結わえられていました。
其の七夕飾りにもひとつひとつきちんと意味があるのです。
出典:http://www.i-nekko.jp/gyoji/2018-070210.html
鶴
健康、長寿、家内安全の願いが込められています。
家族の中で最年長者の数だけ折鶴を飾ると良いとされています。
吹き流し
吹き流しは、織姫に供えた織り糸をのことで、五色を用いて魔除けの意味もあります。
長寿の願いと機織、裁縫が上手くなるようにという願いが込められています。
紙衣(かみころも)
紙で作った人形、もしくは着物を飾ったものです。
棚機つ女(たなばたつめ)の織る神御衣(かみこ)に通じ裁縫が上達し、着るものに困らないように願います。
紙衣には身代わりの役目である形代でもあるため、子どもが健康に育つようにと願いを込め、竹の一番先端に結わえます。
巾着(きんちゃく)
節約や貯蓄、商売繁盛の願いが込められています。
くずかご
七夕飾りを作るときに出た紙くずを、くずかごに入れてることで、倹約と清潔にする心、整理整頓の心を養うという願いが込められています。
短冊(たんざく)
歌詞にもあるように、短冊は五色です。
五色(青or緑・黄・赤・黒or紫・白)にはそれぞれ意味があり、
- 青or緑短冊は、”成長”に関係する願い事
- 黄色の短冊は、”人間関係”に関係する願い事
- 赤の短冊は、両親や先祖に”感謝”する事
- 黒or紫の短冊は、”学業”に関する願い事
- 白の短冊は、”規則”や”義務”を守る達成の願い事
あみ飾り
魚を取る網で大漁を願う飾りです。また幸せをからめとるという意味もあります。
ちょうちん
明るく照らしますようにと言う願いが込められています。
何気なく飾り付けているものに、こんな意味があったんですね。
七夕飾りの作り方
保育園での七夕飾りは、子供たちが折り紙で先生とともに作っていました。
でも、ちょうちんや吹き流しの作り方を知っている人は少ないようです。
というのも、知恵袋などでも、幼稚園や保育園の先生が折り紙で七夕飾りの作り方を教えてくださいという質問も多いようです。
七夕飾り 折り紙
折り紙クラブというサイトにいろいろな折り紙の折り方が掲載されています。
トップページ→飾る折り紙→七夕かざりを見てくださいね。
動画でもたくさんの七夕飾りの作り方がアップされています。
簡単に作れる定番の七夕飾りの動画を紹介します。
七夕飾り あみ飾り
折り紙 七夕飾り あみ飾り
七夕飾りちょうちん
ちょうちんの作り方の動画を紹介します。
七夕飾りの短冊に願い事を!
ささの葉さらさら
のきばにゆれる
お星さまきらきら
きんぎん砂子(すなご)
五しきのたんざく
わたしがかいた
お星さまきらきら
空からみてる
五色(青or緑・黄・赤・黒or紫・白)のたんざくに願い事を書くのですが、保育園や幼稚園で提出するたんざくには、お子さんの願い事を書きましょうね。
五色(青or緑・黄・赤・黒or紫・白)の色には それぞれ意味があるという事は先ほど紹介した通りです。
- 青or緑短冊には、自分の短所を改善したい事や○○をできるようになりたいなどの願い事を書きます。
- 黄色の短冊は、お友達ができるようになどの願い事を書きます。
- 赤の短冊は、元気でいてほしいなどの願い事を書きます。
- 黒or紫の短冊は、勉強や受験がうまくいくようになどの願いごとを書きます。
- 白の短冊は、遅刻をしないやお手伝いをするなどの願い事を書きます。
親にすれば、子供の成長を願いながら五色すべてに願い事を書いてみたいですよね。
「おかあさん、願い事を書いてきてください。」と先生から言われると、つい自分の願い事を書いてしまいそうですが、あくまでも保育園や幼稚園なら子供が主役です。
それぞれの五色の短冊に合う子供の願い事を書きましょう。
短冊や折り紙で作った飾り物にこよりを通すために、パンチ穴をあけます。
パンチ穴を補強するものが売られていますが、白い色がついているために余計に目立ってしまいます。
穴をあける位置にセロテープなどを貼ってパンチで穴をあけると適当な強度が保てますからおすすめです。
七夕の飾りはいつまで飾るの?
商店街などでは、七夕の飾りは1週間程度飾っているところが多いようです。
本来は、七夕飾りを飾り付けるのは6日の夕方で、
七夕飾りを取り外すのは、
早いところで7日の朝、遅いところで7日の夜です。
このように七夕飾りはたった1日だけの飾りだったのです。
七夕飾りの処分方法
取り外した七夕飾りは海や川に流して「禊ぎ」とします。
が最近では、お盆のお供え物もそうですが、川や海に流すのは、認められないようになりました。
そのために、願い事や飾り物をゴミに出すのはどうしてもできないといって、どんど焼きの時にもっていったりお正月に、神社で燃やしてもらうように初もうでの時にもっていくという方もいます。
旧暦でいうと7月7日はお盆の準備を始める日で、仏や先祖を家に迎えるために身を清める日でもありました。
みそぎをして、精霊棚とその幡を安置しました。
つまり“たなばた(棚機)”は盆行事の一形態で、七夕の読み方は「棚幡(たなばた)」からきているともいわれています。
現在、お盆に胡瓜や茄子の精霊馬を飾りますが、
これは七夕に飾った七夕馬からきているともいわれています。
七夕飾り:まとめ
七夕飾りについて由来などをまとめました。
5月には初めて譲位され時代が変わったのですが、このような七夕の行事も平安時代から宮中行事にされているそうです。
当たり前のように短冊に願いを書いて、七夕飾りを飾り付けていたのがこのような由来や意味があったのですね。
一番驚いたのは飾る期間です。
6日に飾り付けを初めて7日には片付けるという事にびっくりしました。
そして、そのままお盆の準備に入っていたなんて、現代では考えられないことですね。
七夕飾りのことを調べたら、もっと七夕のことを知りたくなりました。
毎年の行事を大切にして子孫に継承していきたいですね。