インフルエンザで熱が下がらないときは本当につらいです。
医療機関でインフルエンザと診断され、抗インフルエンザ薬を飲んでます。
それでも熱が下がりません。
こんな時は一体どうすればいいのでしょうか?
インフルエンザの薬を飲んでも熱が続く場合についてお話しします。
抗インフルエンザ薬を飲んでも熱が下がらない、どうすれば?
抗インフルエンザ薬の「タミフル」などは、服用して2日ほどで効果が出始めます。しかし、一向に熱が下がる気配がなく39度を超えるようなら、再度受診してください。
高熱が出ることで、ウイルスに対する抗体がつくられます。
医療機関にもよりますが、38℃以下なら解熱剤は服用しない方がいいと考える医療機関もあります。
また、解熱させると、抗体を作りにくくし、症状を長引かせる可能性があるとも言われています。
ただし、高熱が5日以上続く場合はほかの細菌感染も疑われますので、その場合は抗生物質の投与が必要になります。
また、肺炎も疑われますので、病院での受診が必要になります。
でも、インフルエンザによる発熱ですか?
抗インフルエンザ薬を飲んでも、なかなか熱が下がらない場合は
- 熱のぶり返し
- 他のウィルスによる風邪の併発
- 肺炎や気管支炎の合併症を併発した
- 中耳炎を併発した
- 副鼻腔炎を併発
が考えられます。
ピークが2度起こる発熱
まったく心配のいらない発熱で、熱がいちど下がった後に、1日~2日経ってからウイルスと免疫の関わり合いで再度発熱します。
免疫作用で体がインフルエンザウイルスと戦うときに、熱がでます。
高熱で抗体が活発につくられます。この高熱のおかげでウイルスはかなり減少しますが、残ったウイルスが盛り返すことがあります。
いわゆる、熱のぶり返しですね。
インフルエンザB型の特徴で、熱が上がり下がりする症状があります。
他のウィルスによる風邪の併発
フルエンザにかかり体力が落ちているところに、他のウイルス感染を併発した場合におきます。
タミフルでウイルスの増殖を抑えていますので、後は自己免疫でウイルスと戦うしかありません。
体の免疫力が回復するまでしっかり休息をとりましょう。
免疫力には個人差がありますので、普段から免疫力を上げるような生活をするようにしましょう。
肺炎や気管支炎の合併症を併発した
ファンが出たり息苦しくなったりするなどの症状が出る場合は、肺炎や気管支炎などを併発している可能性があります。
この場合は、抗生物質などの治療が必要になります。
早めに医師の診察を受けましょう。
中耳炎を併発した
耳の痛みが続き微熱が続く場合は中耳炎を併発している可能性が高いです。
背泳や気管支炎と同じく抗生物質の治療が必要となります。早めに受診してください。
タミフルは飲み始めてから2日目くらいから効果が出始めるといわれています。
それ以降、熱が下がらなければ、診察を受けることをおすすめします。
副鼻腔炎の併発
鼻の周囲での痛みや響くような感じ、目の奥の痛みというような症状が現れます。
抗生物質の治療が必要です。
通常なら、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を飲んだら、5日ほどで快方に向かいます。
もし、処方された薬を飲み切っても熱が下がらないようなら、肺炎やほかの病気を併発している可能性もありますので、早めの受診をおすすめします。
また、インフルエンザ脳症は、インフルエンザを発症して早い時期に起こることが多いそうです。
あまり高熱が続くと、脳症を併発擦るかもしれないという心配も生まれます。
医師の指示に従うようにしましょう。
インフルエンザの完治はいつごろ?
発熱は3~4日ほど続き、症状が回復するまで1週間ほどかかります。
とはいっても、薬アレルギーがないことと、発症から48時間以内に薬を飲んだ事という条件がつきます。
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に飲まないと効果を期待できません。
薬を飲もうとしたけど48時間以上過ぎているという方は、
- 自宅で安静にしてしっかり睡眠を取る。
- 脱水症状を予防するために水分を取る。
- 室内の温度と湿度をきちんと管理する。温度は20度から25度。湿度は60%から70%
- 高タンパクの胃に負担をかけない食べ物を取る。
ように努めましょう。
インフルエンザの薬とは?
抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖を抑える薬です。ウィルスの増殖が抑えられることでウイルスが引き起こす症状が治まってきます。
大量のウイルスを直接無力化するわけでないので、効果が出るのに時間がかかります。
インフルエンザと言えば「タミフル」と言われていますが、最近はタミフル耐性を持つインフルエンザウイルスも多くなっています。
飲み薬なので、炎症の激しい咽頭や上気道で効果が出るのに時間がかかるため、気道に直接噴霧するリレンザ(吸入剤)の場合は、効き目が現れるのがもう少し早いそうです。
タミフル
タミフルはインフルエンザ治療薬であり、症状が出始めたら48時間以内に服用します。
A型・B型両方のインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ効果があります。
成人はカプセル、小児は粉薬(体重により量が変わります)。
1日2回、5日間内服する飲み薬です。
イナビル
イナビルは、容器に入ったお薬(1回分)を吸うだけでインフルエンザウイルスの増殖を抑えることができる「吸入型」で完結型の薬です。
インフルエンザウイルスの増殖部位である、のどや気管支に直接届いて、ウイルスの増殖を抑え効果を発揮します。
リレンザ
リレンザは吸入薬で、専用の吸入器を使って1日2回・5日間にわたって吸入します。
インフルエンザウイルスは気道で増殖するため、粉薬を直接気道に届けることで即座にウイルスの増殖を抑えることができます。
吸入薬が使える年齢である5歳以上が適応になります。
ラピアクタ
ラピアクタ抗インフルエンザ薬の中で唯一の点滴薬です。
約15分の点滴静注1回で十分な効果が得られ、A型・B型インフルエンザウイルス感染症が適応で、タミフル耐性例にも効果的です。
体の弱った高齢者や喘息のある人など、薬を口から飲んだり吸い込んだりすることが難しい場合に使用されます。
シンメトレル
おもにパーキンソン症候群(脳内のアドレナリンの量が不足した状態)の治療に使います。
薬によっては脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善に用いたり、A型インフルエンザウイルス感染症にも用いることがあります。
B型インフルエンザには効果はありません。
その他の治療薬
クラリス錠
抗菌作用が幅広く、様々な細菌に効能があるため、子供から大人まで幅広く処方される抗生物質にクラリス(成分名:クラリスロマイシン)があります。
PL顆粒
非ピリン系の総合かぜ薬です。
解熱鎮痛薬や抗ヒスタミン薬など4つの有効成分の作用により、熱を下げ、頭、関節、筋肉、のどの痛みをやわらげ、鼻水・鼻づまりなどのかぜの症状を改善します。
イブプロフェン錠
プロスタグランジン(炎症を引き起こす物質)の産生を抑制することにより、鎮痛・消炎作用と解熱作用を示します。
通常、慢性関節リウマチ、関節痛および関節炎、神経痛および神経炎、背腰痛、頸腕症候群、手術ならびに外傷後などの消炎・鎮痛や急性上気道炎の解熱・鎮痛に用いられます。
アセトアミノフェン
アセトアミノフェンは、パラセタモールとも呼ばれる解熱鎮痛薬の一つです。
主に発熱、寒気、頭痛などの症状改善に用いられ、一般用医薬品の感冒薬にも広く含有されています。
解熱剤の中でも、アセトアミノフェンはそのリスクが低く、比較的安全に使用できます。
また、市販の「小児用バファリン」もそうです。
しかし、市販の成人用の「バファリン」はアスピリンのため注意が必要です。
抗インフルエンザ薬で熱が下がらないとき まとめ
高温インフルエンザ薬で熱が下がらないときは、すぐに医療機関に相談してください。
毎年インフルエンザが流行しますので、高齢者の方やお子さんなどはワクチンの接種などをしておきましょう。
ワクチンを接種しておけば、インフルエンザに感染したときも軽い症状で済みます。
病気は、予防の方が大切です。
12月初めまでに済ませておくこともおすすめします。