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インフルエンザ脳症の症状と使っていけない解熱剤

健康
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インフルエンザは感染したと思ったら、すぐに高熱に襲われます。

体がだるいと感じたらすぐに医療機関を受診し抗インフルエンザ薬を処方してもらいましょう。

タミフルやリレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ剤を服用すれば、ウイルスの増殖を抑えてくれますので、3日をピークに回復していきます。

しかしインフルエンザにかかった場合、気をつけたいのが合併症のインフルエンザ脳症です。

主に5歳以下の幼児発症例が多く、発熱後、急速に悪化していきます。

インフルエンザ脳症にならないにはどうすればいいのか、その話をしていきます。

5歳以下のお子さんをお持ちの方は、最後まで読んで下さいね。

 

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インフルエンザ脳症って?

インフルエンザは、重篤な合併症を併発することがあります。インフルエンザ脳症もインフルエンザの合併症の1つです。

 

脳炎は主にウイルスが直接脳に入って増殖し炎症を起こし、脳が腫れます。

脳症は、脳の中にウイルスは見当たりませんが、それでも脳が腫れ、頭の中の圧力が高まっていき、機能が低下して意識障害を起こします。

インフルエンザ脳症の特徴

インフルエンザの流行時、特にA香港型が大流行するときに多発して、主に6歳以下の子供が発症します。

特徴として、インフルエンザの発熱から数時間~1日と神経症状が出るまでの期間が短いです。

主に、けいれん、意味不明な言動、急速に進行する意識障害が症状の中心です。

インフルエンザ脳症の発症は急激で、インフルエンザにかかったその日から1~2日くらいで発症します。

80%が発熱後、数時間から1日以内に神経症状が見られています。わずか1日足らずのうちに重症になることもあります。

朝に発熱したら、夜は人工呼吸器を装着していたというようなこともあります。特に有効な治療法もなく対症療法のみです。

死亡率は30%であり、後遺症も25%の子どもに見られます。

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インフルエンザ脳症の症状

 

  • けいれん
  • 意識障害
  • 異常行動

か主な症状です。

けいれん

インフルエンザ脳症患者の60~80%に見られ、全身がガタガタ震えるような硬直性が多く、持続時間は一定せず、短い場合は1分足らずです。

 

また、けいれんが10~15分以上続く場合、時間は短くても何回も繰り返す場合、左右対称的でない場合もあります。

 

けいれんは1分程度の短いものから、20分以上も続く長いものまであります。1回だけのこともありますが、何回も繰り返すこともあります。

意識障害

起きているのか、寝ているのかわからないような状態で、呼びかけや痛みで刺激しても目が覚めない、痛みに反応しないような状態です。

軽い意識障害では、ボーッとしているとか、ウトウトするというような状態のこともあります。

異常行動

普段とは全然違うおかしな言動で、様々なものがあります。幻視・幻覚を中心とした意味不明の言動です。

・両親がわからない。いない人がいるという。(人を正しく認識できない)
・自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない
・アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見えるなど、幻視・幻覚的訴えをする
・意味不明な言葉を発する。ろれつがまわらない。
・おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
・急に怒り出す、泣き出す、大声で歌い出す

 

 

インフルエンザ脳症では、熱が上がってすぐにこのような症状が現れることが多く、けいれん、意識障害、異常行動が起きたときには、脳症の始まりの可能性があります。

 

また、熱性けいれんや熱せんもうと呼ばれる症状があります。

脳症でなくても、高熱で異常行動を起こす場合があり、熱せんもうと呼ばれます。

インフルエンザになり、高熱が出ていて異常な言動があっても、すべてが脳症とはかぎりません。

異常行動が長く続くときや、けいれんを伴った場合はインフルエンザ脳症が疑われるので要注意です。

 

インフルエンザ脳症の原因

原因はまだハッキリ解明されていません。

私たちの体はウィルスに感染すると、ウイルスをやっつけるためにいろいろな反応を起こします。

熱が出た咳やタンなどの症状は、からだがウイルスをやっつけるための反応を起こしているのです。

痰の中にウイルスを出し、咳の勢いで体外に追い出します。

普通の風邪などは、この段階で直ったりするのですが、インフルエンザウイルスの毒性は極めて強く、このため体を守る働きをする免疫系が強烈なダメージを受けてしまいます。
体内に侵入した病原体を外に出そうとする物質を「サイトカイン」といいます。

インフルエンザウイルスはこのサイトカインを攻撃します。
すると、免疫系の障害が起き後サイトカイン血症と言う状態になりなります。
免疫が正常に機能しないために、けいれん、意識障害、異常行動が見られるようになります。

多くの細胞が障害を受け全身状態が悪化すると多臓器不全へと進み、命にかかわるようになります。

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インフルエンザ脳症の治療法

集中治療室などに入院して、意識レベル、血圧、脈拍、呼吸、体温や尿量、酸素飽和度などを管理します。

原因となるインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス薬を使用します。

また、炎症による脳浮腫を改善するために大量のステロイドを用いたパルス療法や、免疫グロブリンの大量投与などを行います。

現段階ではインフルエンザ脳症に対するこれといった治療法はありません。

インフルエンザの時、服用してはいけない薬

インフルエンザで使えない代表的な解熱鎮痛成分

  • アスピリン、バイアスピリン、バファリン配合錠
  • PL配合顆粒、幼児用PL配合顆粒、ピーエイ配合錠
  • エテンザミド
  • ボルタレン、ナボール
  • ポンタール

 

インフルエンザの発熱時に解熱目的としてアスピリンなどを使用すると、インフルエンザ脳症を引き起こしたり症状を悪化させるとして、小児への使用は避けられるようになりました。

 

インフルエンザの解熱には、アセトアミノフェンという成分の穏やかな効き目の解熱鎮痛剤が推奨されています。

この場合は

アセトアミノフェンは解熱効果がおだやかで、インフルエンザ脳症を引き起こす可能性が低いといわれています。

 

また、イブプロフェンを成分とした解熱鎮痛薬は比較的安全に使用できます。

イブプロフェンは作用が比較的おだやかで副作用も少なく、アセトアミノフェンの次に安全性が高い成分だといわれています。

 

インフルエンザ脳症の症状  まとめ

インフルエンザ脳症は幼児がかかりやすいインフルエンザの合併症です。

素人判断で風邪薬を飲ませ、インフルエンザ脳症になったら大変です。

まず最初に、インフルエンザの検査を受けましょう。

インフルエンザと診断され、抗インフルエンザ薬を服用してもその後高熱が出て、けいれんや異常な言動が見られたら医療機関を受診します。

インフルエンザ脳症は、後遺症もある病気です。

大事に至らないためにインフルエンザワクチンの予防接種を受けて、インフルエンザ対策をしておきましょう。

普段から、うがい・手洗いを励行して、インフルエンザに備えましょう。

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