子供の頃の大みそかというのは、おせち料理を作ることで大忙しでした。
と言うのも元日から父親の会社の人たちが20~30人大挙して訪ねていらしてました。新年の挨拶だけにとどまらず、 朝から夜まで宴会続きでした。
母は次から次に料理を作っていましたので、私は料理を運ぶこととからになった食器を下げることを夜までしていました。
父は酔っ払ってそのまま寝ていましたし、私と母はへとへとになっていました。そのために、ゆっくり年越しそばを味わう時間なんてありませんでした。
ですから、大晦日は簡単にぱぱっと夕食を済ませていました。そのために、お蕎麦は格好の夕食の材料になっていました。
お正月が来るのがとても嫌だったという思い出があります。
現在では、両親も年老いてしまい、その当時はゆっくり味わって食べることができなかったお蕎麦も、美味しいと感じるようになりました。
子供の頃は、バタバタと食べていた年越しそばですが、 大晦日にそばを食べる意味は何かあるのでしょうか?
幼い頃を思い出すたびに、大急ぎで食べていたお蕎麦のことを思い出します。
きっと何かいわれがあるのだと思います。
年越し蕎麦の意味とは?
なぜ、大みそかになると年越し蕎麦を食べるのでしょうか。
子供の頃はそういうものなんだと、食べていました。
年越し蕎麦の始まりは江戸時代だと言われています。
(としこしそば)とは、江戸時代には定着した日本の風習であり、蕎麦は他の麺類よりも切れやすいことから「今年一年の災厄を断ち切る」という意味で、大晦日の晩の年越し前に食べる蕎麦である。
現在は、大みそかに年越しそばを食べる人は半数以上であり、日本の文化として定着しています。
江戸では金箔(きんぱく)を使う職人さんがたくさんいて、散らばった金を集める時にそばがき(そば粉を練って丸めた食べ物)に金をくっつけて集めたことから、蕎麦を食べるとお金が貯まる、金運が良くなるというふうに縁起を担いでいます。
これぞ、まさしく、縁起ものです。
他にも、
- 金銀細工師が金箔を延ばす為にそば粉を用いたとする説
- 蕎麦が五臓の毒を取ると信じられていたことに由来するとの説
- 蕎麦が切れやすいことから、一年間の苦労や借金を切り捨て翌年に持ち越さないよう願ったという説
- 家族の縁が長く続くようにとの意味であるとの説
などといろいろありますが、
他には、蕎麦は風雨に叩かれてもその後の晴天で日光を浴びると元気になる事から健康の縁起を担ぐまさに縁起物です。
年越し蕎麦はいつ食べるの?
私の実家では、お話ししたように夕食の代わりに年越しそばを食べていました。
本当は大みそかの何時ぐらいに食べるのでしょうか?
理由は蕎麦が吉の長寿、一方の苦労を労い、苦労の因縁を断つ(蕎麦が切れやすい)ことからです。
結婚後、主人の家では、夕食後に年越しそばを食べていました。
それは、「年が明ける前に食べ終えるようにしていた。」からです。 1年に1回とは云っても、夕食のあと2時間ぐらいでお蕎麦がでてきてもなかなか入るものではありません。
それでもやはり、、年が明ける前に食べるものと言う主人の家のやり方により夕食後2時間ぐらいでお蕎麦を出すようにしています。
子供達も晩御飯の後にお蕎麦は食べきれないと言いますが、主人の家の事ですので私がとやかく言うこともできないまま、主人の母が亡くなるまでずっと続きました。
子供が小さい頃などは、いちど寝ていた子供を起こして年越しそばを食べさせるように言われていました。子供を起こしてわざわざ食べさせる必要もないのにと、私は年が明ける前に年越しそばを食べることには反対という気持ちをずっと心の中に秘めていました。
子供が小さい家庭では、夜遅くまで子供が起きていられないという理由で、夕飯に蕎麦を食べる家庭も多いようです。
現在は、 12月31日の夕食時にお蕎麦を食べるようにしています。
北海道の方は風習として、大みそかからおせち料理を食べるそうで、お酒も入り、年越しそばを食べるのは元旦になるらしいです。
いろいろなパターンがありますね。
年越しそばの食べ方は自由
年越しそばに何をトッピングするのかが、 12月31日の楽しみのひとつとなっています。
エビを乗せたり、お餅を乗せたりそれぞれ好きなものをトッピングして食べられるようになったのも本当に嬉しいです。
家族全員で、今年1年はよかったねなどと振り返りながらお蕎麦で夕食なんて言うのはとても幸せなひとときです。
写真は、「麺処潮屋梅田店」のコロッケそばです。
立ち食いそば上級者=そば通の人はなぜコロッケそばを頼むのかと話題になっています。
今年の年越しそばは、コロッケそばで決まりです。
年越しそば 大晦日の食卓に上るのはどんなお蕎麦?
12月31日は、どんな年越しそばが食卓を彩っているのでしょうか?
- 外食なんて出来ませんが、一応家族揃って食べます。
- 手打ちとかそういう本格的な蕎麦ではありません。スーパーで買ってきたのを温めます。
- スーパーで買ってきた蕎麦と、エビフライと、葱と、鍋で作ります。
- 家族で次行く1年を振り返りながら、七味を掛けてから食べ始めます。
- おそばにネギと丸天だけです。
- 小さい頃に食べた事を忘れられません。
幸せそうな様子が垣間見えます。
もともと、年越しそばは、商家が暮れの大掃除などで忙しいときにゆっくり食べる事ができないため、そばで食事を済ませたものともいわれています。
年越し蕎麦の意味 まとめ
年越しそばの意味は、「今年一年の災厄を断ち切る。」事でした。
私が結婚したときのように、何が何でも主人の家のしきたりに合わせないといけないなどということはいまは通用しないようになっているのかもしれません。
年越しそばを食べる時間は、夕食時であろうと年が明ける前であろうとそれぞれのご家庭の事情に合わせると、いいと思います。
家族全員が揃って、年越しそばを食べ一年を振り返りながら幸せを感じたいものです。
年越しそばを食べ「今年一年の災厄を断ち切る。」ってきれいな心になり、新年を迎えましょう。